JRのきっぷの「横浜市内」とは? 範囲の違いや使い方など、わかりやすく解説

きっぷ

東海道新幹線で新横浜駅まで行こうとJRの長距離きっぷ(乗車券)を買うと、きっぷには「横浜市内」と書かれていることがあります。

このJRの「横浜市内」、実際の横浜市内と違い川崎市内も一部入っています。JRでの「横浜市内」の範囲とはどの駅までか、通常のきっぷとの違い、使い方などをくわしく解説します。

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JRの「横浜市内」の範囲

JRのきっぷに表示されている「横浜市内」は、実際の横浜市に位置するJR線のすべての駅と、川崎市に位置する一部の駅です。

JRの「横浜市内」の駅は、具体的には下の地図の中で、白丸になっている駅です。

実際に運行している経路による路線図と、運賃・料金の計算に使用する路線図を、タブのタッチにより切り替えられます。路線図の拡大もできます。

  • 列車運行の路線図
  • 運賃・料金計算用の路線図

拡大・縮小は、左上の+-ボタンでできます。
タッチデバイスではピンチイン/アウト、PCではマウスホイールでも操作できます。

「横浜市内」に含まれる駅

横浜駅だけ二重丸(◎)になっていますが、これはJRの「横浜市内」の駅の中心となる駅を表しています。

横浜駅を中心に、次の駅までの範囲が「横浜市内」の駅です。

  • 東海道線・京浜東北線(東京方面):川崎駅まで
  • 東海道線・横須賀線(熱海・久里浜方面):戸塚駅まで
  • 京浜東北線・根岸線:本郷台駅まで
  • 横浜線:長津田駅まで
  • 南武線:矢向駅まで

JRの「横浜市内」には、川崎市内の一部も含まれる

地図でバックが緑色の部分は川崎市の範囲なのですが、一部に白丸の駅もあります。そのためJRの「横浜市内」は、横浜市内+川崎市内の一部、となっています。

実際には川崎市内に位置するにもかかわらず、JRの「横浜市内」に含まれる駅は、次のとおりです。

  • 川崎駅(東海道線・京浜東北線・南武線)
  • 尻手駅(南武線)
  • 武蔵白石駅・昭和駅・扇町駅・大川駅(鶴見線)
  • 浜川崎駅(鶴見線・南武線支線)
  • 八丁畷駅・川崎新町駅・小田栄駅(南武線支線(浜川崎支線))

なお、大船駅は敷地の一部が横浜市内に入っていますが、駅の所在地が鎌倉市内扱いなので、「横浜市内」の駅には含まれません。

横浜市内の駅の目印

横浜駅・東海道線上りホームの駅名標(2019.4.28撮影)

JRの「横浜市内」の駅には、ホーム上に目印があります。

ホームにはその駅の名称や隣の駅名が書かれた看板・駅名標があります。

この駅名標の右上に、四角囲みで「浜」と表示されているのがありますが、これが「『横浜市内』の駅です」と表示しているマークです。

乗る場合は、ホーム以外には表示がないのでわからないかもしれませんが、「横浜市内」の範囲内の駅できっぷを買うと、条件を満たしていればほぼ自動的に「横浜市内」からのきっぷになります。

川崎駅・南武線ホームの駅名標(2018.3.24撮影)

上の写真は川崎市内にある川崎駅のものですが、「横浜市内」のゾーンを表す「浜」マークが右上に付いています。

通常のきっぷとの違い

券売機で買う近距離のきっぷでは、「横浜→140円区間」などと書かれています。たいていは「横浜」駅などと具体的に表示されていますが、条件を満たすと「横浜市内」発着のきっぷとなります。

「横浜市内」発着となる条件

「横浜市内」の中心となる横浜駅から200キロを超えた距離(正確には営業キロ)にある駅と、「横浜市内」の駅との間のきっぷが対象になります。

横浜駅から200キロ超とは、主な路線では以下の駅と、そこから先の駅になります。

  • 東海道新幹線・東海道本線:掛川駅
  • 東北本線:黒田原駅
  • 東北新幹線:新白河駅
  • 常磐線:南中郷駅
  • 上越線(大宮経由):土合駅
  • 上越新幹線(大宮経由):越後湯沢駅
  • 北陸新幹線(大宮・軽井沢経由):上田駅
  • 中央本線(八王子経由):下諏訪駅※1

※1:中央本線・篠ノ井線/下諏訪駅〜松本駅発着の場合、全区間東京近郊区間内のため最短経路での計算となり、運賃計算上は横浜線経由となります。また乗車券の有効期間は1日です

「横浜市内」のどの駅でも乗下車可能

「横浜市内」発のきっぷの場合、横浜駅・新横浜駅・川崎駅・関内駅など、「横浜市内」のどの駅からでも乗ることができます。

そのため、「横浜市内」までの往復のきっぷを持っていれば、

  • 行きは新横浜駅で降りてラーメン博物館へ、
  • 帰りは中華街を満喫して石川町駅から、新横浜駅乗り換えで新幹線

といったこともできます。

同じ「横浜市内」の駅では途中下車できない

きっぷのルール上、「横浜市内」の駅から乗り降りし、途中で別の「横浜市内」の駅で乗り降りする(途中下車)することはできません。一度「横浜市内」の駅から乗る(降りる)と、同じ「横浜市内」の駅で乗り降りできないという制約があります。

上の例では、「横浜市内→大阪市内」のきっぷを持っていて、石川町駅から京浜東北線(根岸線)に乗り、東神奈川駅乗り換えで新横浜駅から新幹線に乗った場合、同じ「横浜市内」にある関内駅・桜木町駅・横浜駅・東神奈川駅・大口駅・菊名駅・新横浜駅で途中下車することができません。

くわしくは「特定都区市内制度」のページで説明しています。

「横浜市内」発着のきっぷのねだん

「横浜市内」発着のきっぷ(乗車券)の値段は、横浜駅からの距離で決まります。「横浜市内」の範囲内のどの駅からでも(横浜駅と)同じ値段です。

同じような範囲は他にはどこにある?

このようなルールは「特定都区市内」制度といい、「横浜市内」を含めて全国で11ヶ所あります。

特定都区市内制度について、適用条件、途中下車のルールなど、くわしくは「特定都区市内制度とは?」のページへどうぞ。

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