先日、12月からの運転開始が発表されたE353系と、そこからE351系の引退報道がありました。春に報道された185系引退・E257系の「踊り子」転用の内容とあわせて、今後の予定をわかりやすく追ってみました。
E353系・E351系・E257系・189系・185系の今後の予定
順番にくわしく追ってみてみます。
2017.12.23/E353系営業運転開始
長いあいだ試験運転を続けていたE353系が、ついにこの日にデビューします。
特急「スーパーあずさ」8往復のうち4往復がE353系での運転となります。
2018.3/「スーパーあずさ」全列車がE353系に、E351系が引退
12月の営業運転開始から約3ヶ月で、E351系からE353系への置き換えが完了。「スーパーあずさ」の全列車がE353系での運転となり、E351系が引退します。
置き換え後のE351系は、当初は波動用車両に転用ともされていましたが、転用されずに廃車となるようです。
???/E353系が「あずさ」「かいじ」でも運転
中央線の特急車両はE353系に統一されるだろうと4月の記事で書きましたが、10月に報道でもありました。
具体的な時期は不明ですが、常磐線ではE657系が投入からわずか1年あまりで置き換わった前例も考えると、中央線でもあっという間にE353系に置き換わる可能性もあります。
おそらく、12月からの「スーパーあずさ」運転開始と同様に、ダイヤはそのままで一部の特急「あずさ」「かいじ」を置き換えることになると思います。
???/E257系が「踊り子」、波動用車両に転用
JR東日本E257系 特急 かいじ173号 小淵沢行き 長モトM-111編成 クハE256-111 @新宿 17-05-03
E353系が増備されるのにともない、E257系が転出・転用となります。
報道のとおりならば、伊豆方面の特急「踊り子」に転用されることになります。
また、E351系の波動転用が立ち消えとなったので、189系後継の波動用車両にもE257系が転用されると思います。
どちらにしても、現在の編成と合わせるには車両の組み換えが発生します。組み換えとなると必要な機器を移すなど改造されると思いますが、「踊り子」と「湘南ライナー」の置き換えとなるとまとまった編成数が必要です。
そのため、「あずさ」「かいじ」にE353系が投入されても、E257系が転出してすぐに「踊り子」で運転されることはなさそうです。
2020.3頃?/「あずさ」「かいじ」のE353系化が完了
E353系が中央東線特急に必要十分なだけの本数がそろえば、いよいよ「あずさ」「かいじ」のE353系化も完了となります。
同時に車両が統一されることで、「スーパーあずさ」と「あずさ」の車両の違いがなくなるため、新宿方面〜松本・南小谷間の列車名も「あずさ」に統一されるでしょう。
2020.3頃?/波動用189系からE257系への置き換えが完了、189系が引退
JR東日本189系 快速 ホリデー快速富士山1号 河口湖行き 八トタM51編成 クハ189-508 @新宿 17-06-03
豊田車両センターと長野総合車両センターにいる波動用189系がE257系へ置き換わると、189系が引退となります。
0番台を改造の上で転用するのか、500番台を持ってくるのかは不明ですが、特急にも使える直流用の波動用車両となると、189系・185系の後継としてはE257系が最適と思えます。
時期はわかりませんが、2020年の節目の年と「踊り子」転用とそろえて、2020年の予想としました。
2020.3頃?/「踊り子」のE257系化が完了、185系が引退
JR東日本185系 特急 踊り子151号 伊豆急下田行き 宮オオA6編成 クハ185-111 @新宿 17-06-10
「踊り子」用E257系の改造が行われ、必要な数がそろえば、いよいよ「踊り子」もE257系に置き換えとなります。
同時に185系も引退となるでしょう。189系とどちらが早く引退するかわかりませんが、両系列の引退を持ってJR東日本から国鉄形特急車両がなくなることになります。
まとめ~今後2年間の動向には特に注目
現在では公式に発表されているものは少なく、報道を根拠とするものが多いですが、2020年は東京オリンピックを控えていて、特にインバウンド利用の増加が見込まれる特急列車については、2020年をめどにサービスレベルが劣る古い車両をなくそうと考えていてもおかしくはないでしょう。
先日、オリンピックまであと1000日ということが報じられていましたが、大イベントを控えた2020年春の改正に向けて、何かと動きがあると考えられます。2020年春というと先のように思えますが、あと2年と3ヶ月くらいでやってきます。2020年に向けた車両の新規投入としては発表されていたりしますが(東急2020系など)、改造や追加投入となるとイチから造る必要がない分、公式発表も実施の直前ということもあります。
今後2年間は、置き換え対象となりそうな古い車両の動向を特にチェックしていった方がよさそうです。
※E353系・E257系・185系関連の記事一覧はこちら