JR東日本が特急「踊り子」から185系を引退させることが明らかになりました。
JR発足30周年を迎えたところで国鉄からの特急形電車引退のニュースは寂しい限りですが、ここでは185系引退に伴う車両の動きについて考えてみました。
19.11.28追記 2020年春から〈踊り子〉にE257系2000番代・2500番台の投入が発表されました。0番代・500番代をリニューアルし、9両編成と5両編成に組成します。
18.5.17追記 E257系の東海道線導入が発表されました。中央線のE353系追加投入によるもので、リニューアルしたうえで「踊り子」に導入されそうです。
18.5.9追記 伊豆方面への新型特急車両E261系の投入が発表されました。E261系のデザイン・内装の詳細や、251系「スーパービュー踊り子」の今後についても書いています。
185系が「踊り子」から引退。後継でE257系が転属
ちょっと先日のことですが、4月8日(土)に報道各社が報じました。
185系は老朽化したため
「踊り子」から数年以内に退役
し、後継車両は中央線からE257系を転用
するとしています。
車両の置きかえで旅行者の利用促進を狙う
目的があるようです。
登場から30年以上経っている185系は、もういつ引退してもいい時期でした。ここまで永らえたのは、運転する距離の短さ(特急としては)と「踊り子」の本数が多くなかったこともあると思います。
E257系の転属とE353系の投入
E257系が中央線から東海道線に移るということは、中央線にE353系が本格投入されることを意味します。
ニワトリと卵の関係ではないですが、E353系の投入と185系の引退のどちらが先に考えられたのかはわかりません。
ただ、どちらにしても流れとしては、
E353系が中央線に投入
↓
E257系が中央線から東海道線へ転属
↓
185系が淘汰(引退)
といういうことに変わりないでしょう。
将来的に中央線はE353系で統一?
今回の報道では、E257系が中央線から東海道線へ移るとされています。
しかし、E353系は本来E351系の置き換えを目的として造られます。それが今回E257系の転属が報じられたということは、中央線の特急はE353系で統一しようとしているのではないでしょうか。
中央線と同じように、常磐線ではかつて2系列(651系・E653系)を使用していたのをE657系に統一しています。先日の上越新幹線へのE7系投入でも、将来的にはE2系も置き換えてE7系で統一する報道もあります。JR東日本では特急車両は同一路線であれば速達タイプ・停車タイプの区別なく車種を統一しようとする傾向があるので、中央線特急も他線に倣ってE353系で統一する意図があると考えられます。
もしそうなれば、常磐線で「ひたち」「ときわ」の2列車になったように、中央線でも特急は2つになる可能性があります。
他線の特急車両・列車も再編が波及?
中央線にE353系が投入されるということは、E257系とともにE351系も中央線特急から外れることを意味します。
E351系について
現状ではE351系の今後については明らかにされていません。E351系は来年(2018年)で営業運転25年を迎えますが、一線を退いてもまだ廃車されるには早いです。
ウィキペディアには臨時列車などに転用される予定
(=波動輸送)とも書かれています。特殊な振り子式のE351系は改造に難がありそうなので、波動用転用の可能性は高そうです。
房総のE257系500番台について
また、今回報じられたのは中央線のE257系ですが、房総地区のE257系500番台は「さざなみ」の減少などにより余り気味です。こちらは5両編成なので、そのまま185系の付属編成に転用もできる気もします。2本つなげれば10両編成にもなる使い勝手のよさもあるので、余剰車についてはこちらも波動用に転用される可能性もあります。
※185系からE257系に置き換わったら、編成や運用はどうなるかの予想を書きました。こちらからどうぞ
- 共同通信 47NEWS「JR東、特急の国鉄車両消滅へ 老朽化で数年内」
- 毎日新聞「JR東日本:旧国鉄時代の185系「踊り子」から引退へ」(アーカイブされたページ・リンク切れ)
- 産経フォト「特急の国鉄車両消滅へ JR東、老朽化で数年内」
- 日刊スポーツ「JR東日本の特急、旧国鉄時代製造の車両が消滅へ」(アーカイブされたページ・リンク切れ)