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ついに発表! JR西日本の「新たな長距離列車」、運行や料金も予想

JR西日本が正式に「新たな長距離列車」の導入を発表しました。

瑞風とは違い「リーズナブルな価格」で「気軽に鉄道の旅」を楽しめる列車を目指すとしています。

流行の観光列車とは一線を画すようなもので、大いに期待したいと思います。

追記6月22日に文章の追加・一部修正、タイトルの変更などを行いました。

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気軽で自由な「新たな長距離列車」

昨年11月に検討していると公表してから半年余り、6月20日にJR西日本から正式に導入が発表されました。

ここ最近の豪華さや楽しさ、食を謳うといった観光列車の流れに一石を投じるもので、大いに期待したいと思います。

コンセプト~カジュアルでもくつろげる、いろいろ楽しめる列車

「気軽に」「自由に」乗れて、鉄道ならではの地域の魅力に触れられる列車を目指します。世代やインバウンドを問わず幅広い利用を期待しているようです。

キーワードは「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」。

いろいろな座席タイプがある「多様性」と、時季によって走る区間の「多様性」。

リーズナブルに鉄道旅が楽しめる「カジュアル」さ。

「くつろぎ」の快適な設備と、フリースペースでの「くつろぎ」。

シンプルでも快適な空間で、カジュアルとくつろぎの両立を目指すとしています。

編成と設備

発表された内容では、6両編成で車両ごとに設備が違っています。

  1. グリーン車(1列+2列の3列シート)
  2. 普通車(2列+2列の4列シート)
  3. 普通車(コンパートメント)
  4. フリースペース
  5. ノビノビ座席(普通車・フルフラットシート)
  6. グリーン車(個室)

※上の数字が実際の号車になるかは不明

イメージ画像では、3列のグリーン車でも前後の座席間にテーブルがあって、通常の列車ではないようなくつろぎを目指しているのがわかりました。

フリースペースは歓談や食事など自由に利用できるスペースで、ロビーカーやラウンジカーと同じような車両だと思います。

普通車を3種類用意したのも多様性の表れです。

運行区間

京阪神~山陰方面と、京阪神~山陽方面、などを検討しているようです。

瑞風のように方面が日にちで変わるのではなく、期間によって変わるようです。

例えば、夏は山陰方面、秋は山陽方面、といった感じになるのだろうと思います。

「など」と付いているので、他の区間も想定しているようです。

運行時期

2020年の夏までには運行開始したいとしています。

訪日外国人観光客を意識したもので、東京オリンピックの前までは運行したいとようです。

どんな列車になる?

イメージ画像は5枚(うち4枚が車内)ですが、どんな列車になるか想像してみました(イメージ画像は下記リンクの定例会見のページにあります)。

「新たな長距離列車」の外観

JR西日本「新たな長距離列車」イメージ

画像:JR西日本の列車イメージ資料より(下記リンク)

今回発表されたイメージ画像には、夜に走る列車が描かれています。

前面は高運転台のパノラミックウィンドウと左右2灯ずつのヘッドライト、傾斜はないものの117系に似たような印象を受けました。

そういえばグリーン車イメージの窓も117系に似た形です。

……と思ったところで、東洋経済や朝日の記事を見たら117系改造と書いてありました。

定例会見では、新造か改造か、電車か気動車かも書かれていませんが、117系改造で決定なのかもしれません。

非電化区間が多いJR西日本では気動車の方が柔軟に走れるのではと思いましたが、気動車では改造用の種車にいい車両がなかったのかもしれません。新造ではなく改造を選んだのは、低価格帯のビジネスとしてコケたときのリスクを考えてのことでしょう。

どんな運行に?

「新たな長距離列車」は自由に乗れることを謳っているので、ツアーではなく通常の列車(臨時列車)として乗ることができるようになるのではないでしょうか。

ただし、通常のきっぷでどの車両に乗れるかは未知数で、最近の観光列車にあるような、ひとつの列車の中で「ツアー商品として販売」と「通常座席(指定席)として販売」する座席の両方になるのかもしれません。4列の普通車は通常販売で、グリーン車はツアー商品での販売といった感じです。ツアーと言っても観光地を回るだけではなく、東海道新幹線の「ぷらっとこだま」といった実質割引チケットになるようなものも含みます。

ひとつ懸念があって、「シニア世代をはじめとする幅広い世代」を対象と謳っている割には、夜行列車として走らせようとすると、身体を横にできるのはノビノビ座席しかないところです。歳が上がるほど座席での夜行移動はきつくなってきます。シニア層をターゲットとして、もしかしたら昼行列車も考えているのかもしれません。

例えば、金曜の夜に関西を出て、翌朝に広島や出雲市に到着。折り返しは昼行で関西に向かい、土曜の夜~日曜の昼にもう1往復、といった運用です。これならば、時間とお金を節約したい都市部の学生やシングル、インバウンドと、ゆっくり列車の旅を楽しみたいシニア層の両方をカバーできます(あくまでも想像です)。

値段はいくらくらい?

朝日の記事では、大阪~出雲市間で、7,000円~23,000円と挙げています(あくまで「一つの物差し」としての話です)。

7,000円というのは、大阪(市内)~出雲市間(山陽本線・伯備線経由)の乗車券6,480円と、指定席券(閑散期以外)520円を合計すると、ちょうど7,000円です。

また、上り「サンライズ出雲」のA寝台個室・シングルデラックスを出雲市→大阪間で利用したときの金額が、22,800円と、上で挙げた23,000円に近い額です。

どうやら「新たな長距離列車」の値段は、このあたりが参考になりそうです。

大阪~出雲市間(山陽本線・伯備線経由) 現状の金額(単位:円)
種別 座席 乗車券 指定席券 特急券 グリーン券 寝台券 合計
快速 普通車
指定席
6,480 520 7,000
特急 ノビノビ
座席
6,480 3,110 9,590
特急 グリーン
6,480 2,590 4,110 13,180
特急 A寝台
シングル
DX
6,480 2,590 13,730 22,800
※指定席券・特急券は通常期の金額

現状の、大阪~出雲市間を直通する場合の所要金額をまとめてみました。快速(普通車指定席)については実際に走る列車はないので、直通列車が走っていると仮定したものです。

座席利用では23,000円近くにならないので、寝台でも最高額のシングルデラックスを参考にしました。「新たな長距離列車」で最も豪華なグリーン車個室が、シングルデラックスに似た額になると思います。

注意したい点として、快速(普通)列車と特急列車の金額が混ざっているところです。現在はひとつの列車で同居している例はないので、マルスでは別列車扱いになるのか、それともやはりグリーン車はツアー商品になるのか、興味深いところです。

仮に、普通車指定席(4列シート)が快速列車扱いになるのであれば、山陰・山陽に青春18きっぷで乗れる夜行列車が復活ということになるので、この点でも注目です。

運行・値段ともに、現時点では公式情報が少ないので想像の域を出ませんが、山陽方面に再び夜行列車が走るかもと思うだけでも期待できそうです。

※JR西日本の「新たな長距離列車」について過去の記事はこちらからどうぞ。

「瑞風」運行開始に思う、新たな観光列車のカタチ
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<参考資料>

※すべて2017年6月21日閲覧