相鉄20000系が2018年2月に運転開始 ~都心直通を見据えた初のネイビーブルー新型車両

てつトピてつコラム車両

6月5日、相模鉄道(相鉄)が新型車両20000系の導入を発表しました。

相鉄・東急直通線用の車両で、7000系の置き換え目的でもあります。

まず2018年2月に10両1編成を導入予定。東京都心直通を見据えて、斬新なネイビーブルーの車両が新風を巻き起こしそうです。

追記 20000系の営業運転開始は当初2017年12月を予定していましたが、2018年2月11日(日・祝)に延期・決定しました。

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20000系の概要

相鉄20000系 イメージ

相鉄20000系のイメージ(相鉄グループ ニュースリリース(下記リンク)より・2017年6月5日)

相鉄・東急直通線用車両として、創立100周年を迎える2017年12月に導入します。

相鉄の新イメージカラー「YOKOHAMA NAVYBLUE(ヨコハマ・ネイビーブルー)」を新製時からまとう最初の系列にもなります。

開発コンセプトとして安全×安心×エレガント ~目先のトレンドに左右されない『醸成するデザイン』~を掲げ、東京都心に乗り入れる相鉄を象徴する車両として、斬新なデザインやアイデアを導入しつつも、相鉄らしさをアピールするため原点回帰している点も見受けられるのが特徴です。

新たに導入した点~内装・ソフト面

座面を上げて座りやすくした「ユニバーサルデザインシート」

一部の優先席に導入します。立ったり座ったりをしやすくするため、あえて座席の座面の高さを上げました。同時に座面をコンパクトに。

座席の下に大きな荷物を収納できるとしています。最近は荷棚を低くする車両の導入がありますが、違ったアプローチで荷物を置きやすくしているのが目をひきます。

座席端の仕切り板に大型の強化ガラスを採用

座席の端・ドア側にある仕切りを、下から荷棚まで高さのある強化ガラスにしました。

ドア横から荷棚への荷物の上げ下ろしをしやすくして、同時に車内を開放的にする効果があるようです。

すべてのドアに「個別ドアスイッチ」(ドア開閉ボタン)を設置

始発駅などで空調効果を高めるためとしています。

その他

  • ベビーカー・車椅子などにフリースペース(座席のない部分)を全車両に設置
  • ドア上に21.5インチの大画面案内表示を設置
  • 車内天井にデジタルサイネージを設置
  • ナノイー空気清浄機を導入

新たに導入した点~外装・ハード面

  • 新型のSiC素子を採用したVVVFインバータ制御装置と高効率電動機で消費電力を低減
  • 室内灯・ライト類のLED化で同じく消費電力を低減
  • 急カーブでの安全性を向上させた台車(専業メーカー製)

原点回帰点・ひきつづき導入する点

  • ブラインドの復活
  • 相鉄線の特徴車内の鏡を復活
  • 時間帯で色が変化するLED照明(夜は暖色系)
  • グッドデザイン賞を受賞したつり革
  • 全車両にWi-Fi設置
  • 密閉式主電動機(モーター)や防音車輪で騒音を低減
  • 車両メーカーが日立にもどる(8000系以来27年ぶり)

2018年2月に投入し、その後の予定

20000系は2018年2月11日(日・祝)に営業運転開始と発表されました。

当初は2017年12月投入と発表されていましたが、地上設備の調整等に時間を要したために投入が約2ヶ月遅れることになりました。

2017年度まず10両1編成を投入し、その後2022年度下期の東急直通線開業までに順次導入予定としています。

20000系がどのくらいの両数つくられるのかわかりませんが、7000系置き換えを明言しているので、同程度※の数はつくられると思われます。

※7000系:8両編成3本(24両)、新7000系:10両編成5本(50両)・8両編成1本(8両)、合計9本82両

相鉄・JR直通線用の車両

相鉄・JR直通線用の車両は、現在検討中としています。

東急直通線よりもJR直通線の方が早く開業予定(2019年度下期)なので、いずれ発表されると思います。ただし、新型車両などとは発表されていません。

以前の記事でコメントを頂いた方の通り、JR直通ならば同仕様の10000系・11000系で済むので、新製せずに10000系・11000系を直通させることになるとも予想できます。しかし本記事に頂いたコメントでは10000系は直通しないとも言われています。

または、20000系をベースにJR直通用としてマイナーチェンジした系列が登場するかもしれません。最近のJR東日本の一般車両は裾を絞った広幅車体なので、裾がストレートな20000系はそこがどうも引っかかるんですよね。

もちろん20000系がJRにも直通する可能性も大いにあります。2018年度の製造計画次第ですが、JR直通用に新たに設計し直すよりも投入は容易と思われます。

東急直通線の先は何線へ直通?

相鉄・東急直通線の先は、東横線と目黒線のどちらに直通することになるか、現時点では未定です。

今回の発表の通り、20000系は10両編成での登場となりそうです。そうすると、東横線への直通が見えてきます。

しかし相鉄には8両編成もありますし、将来8両編成化を計画している目黒線への直通がなくなった訳ではなさそうです。今後登場する20000系には8両編成も出てくるかもしれないです。

現時点では、東横線と目黒線のどちらにも直通する可能性があるのは変わらないようです。いずれにしても、運転形態が見えてくるのは東急直通線の開通が近くなってからになりそうです。

※前回・5月に明らかになったときの記事です。総合横浜製を予想していましたが、見事に外れてしまいました。申し訳ないです。ご覧になりたい方はこちらからどうぞ。

相鉄が都心直通に向けた新型車両を2017年度に導入。JR直通開始はもう2年後!
相鉄グループが5月10日に発表した2017年度の設備投資計画で、都心直通用の新型車両が今年度に導入されると明らかになりました。 注記本記事は執筆時点での予想であり、6月5日に正式発表された20000系車両とはまったく異なる内容です。正式発...
<参考資料>

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