【ダイヤ改正】10月14日から東北本線黒磯~新白河間でE531系運転開始

久しぶりのコラム/トピックス記事の更新です。前回の接続時刻表の作成に思った以上に手間取ったことで、更新の間隔がだいぶ空いてしまい申し訳ないです。

そのあいだ、7月初めからのトピックスを振り返ろうと思います。

まずは7月7日に発表されたJR東日本の10月14日ダイヤ改正にて、東北本線黒磯~新白河間でのE531系運転開始についてです。

10月14日のダイヤ改正で、黒磯~新白河間にE531系運転開始

JR東日本は上野東京ラインを中心としたダイヤ改正を10月14日に実施すると発表しました。

常磐線直通の上野東京ラインの電車の増発などがありますが、大きな話題なのは、本社プレスリリースでは最後に触れられている、黒磯~郡山間の輸送体系の変更だと思います。

具体的には、

  • 黒磯~新白河間はE531系とキハ110系で運転
  • 黒磯~郡山間の運行を新白河で運行系統分割

の2つです。

黒磯~新白河間でE531系とキハ110系の運転開始

現在、東北線の黒磯駅以北は、仙台地区の交流電車で運転されています。

ここに、黒磯駅で行われている信号・電力設備改良工事に伴い、黒磯駅への交流電車の運転ができなくなることから、使用する車両を変更します。

交流電車(719系・701系・E721系)に替わり、E531系とキハ110系で運転に変更されます。

新白河駅で運行系統分割

同時に、運転区間の見直しも行い、現在は直通している新白河駅で運行系統が分割され、

  • 黒磯~新白河間
  • 新白河以北、郡山方面

の2つになって、新白河駅で乗り換えとなります。

新白河駅では基本的に同じホームで乗り換えができるように図られ、利便性は損なわれないように配慮されています。

E531系の運転は朝夕?

JR東日本E531系 普通 上野行き クハE530-14 @北千住

E531系(写真は0番台基本編成)普通 上野行き クハE530-14 @北千住

E531系は基本編成(グリーン車込み)10両編成・付属編成5両編成がありますが、すでに黒磯直通用の3000番台が付属5両編成7本増備されていて、現在は常磐線で通常の0番台と共に使われています。

ダイヤ改正後は、黒磯~新白河間にはこのE531系3000番台が使われることと思います。

具体的なダイヤが明らかになっていないので、ここからは推測での内容となりますが、県境越えで利用の少なくなる区間の黒磯~新白河間は、終日5両編成では輸送力の供給過剰となります。

そこで、E531系5両編成は、主に通学時間帯の朝と午後~夕方での運転がメインとなるのではないでしょうか。

需要の少なくなる日中などにはキハ110系での運転となると思われます。現在でも2両編成がメインの区間なので、キハ110系2両程度でもまかなえそうです。

写真は北千住駅で撮影したE531系0番台。ロクな写真ではないですが、この青帯のE531系が東北線を走ることになりそうです。

車庫はどこに?

E531系の黒磯~新白河間運転に伴って、転属などの話は出ていないので、現在の車庫である勝田(車両センター)から、水戸線を経由して黒磯までやってくるのかもしれません。

E531系を郡山または仙台に転属させてもいいのかもしれませんが、今と同じく勝田にいる方が万が一の時には融通が利きそうです。キハ110系は郡山にいる磐越東線用の車両が使われると思います。

将来は宇都宮から直通すれば利便性向上

E531系が従来通り勝田を起点に使われるならば、水戸線から宇都宮・黒磯を通って新白河まで営業運転しても問題ないように見えます。

今回の発表では黒磯~新白河間としかアナウンスされていないので、おそらく小山~黒磯間は回送での送り込みなのでしょう。10月というイレギュラーな時期の改正なので、変更点は少なく留めておきたいものと思われます(黒磯以南の改正内容は発表されていません)。あくまで工事の進捗によるものなのでしょう。

しかし、黒磯駅より北側もまだ栃木県内ですし、人の流れとしては県境を越えた新白河駅よりも黒磯駅や宇都宮駅へ向くのが多いと思います。

将来的には、朝夕だけでも宇都宮から新白河まで直通させれば、県内移動の利便性が増すことになると思います。

乗り鉄的には黒磯と新白河で2回乗り換えになるのはちょっと面倒かもしれませんが、新白河で接続が考慮されているのと将来の宇都宮直通が実現できれば、乗り継ぎの手間は現在とあまり変わらなくなるのではないでしょうか。

ちなみに、E531系が勝田の車庫から水戸線を通って東北線に来ると、下り列車(新白河行き)の場合後ろ3両がセミクロスシートになります。ロングシートの車両に乗りたくない場合はこちらへどうぞ。

黒磯~新白河間E531系投入の背景~交直地上切替の終了

黒磯駅は全国でただひとつの、交流・直流の地上切替の駅です。

東北本線は、黒磯駅の南側(宇都宮・東京方面)は直流電化、北側(郡山・仙台方面)は交流電化されていて、黒磯駅の構内は両方が使用できます(厳密には駅構内の線路により異なりますが)。

駅にあるスイッチによって架線に流す電気を直流と交流に切り替えができる「地上切替方式」とされ、同じ線路に交流・直流どちらの車両も入れて便利でした。東北地区の電化当時は、交流と直流の切り替えを車両側でできる技術が確立されていないこともあって地上切替方式が導入されましたが、仕組みが複雑な上に老朽化も進んだのでシンプルに駅構内全体を直流電化となるよう改良工事を進めてきました。

上で「信号・電力設備改良工事に伴い」と書きましたが、この工事によって黒磯駅全体が直流電化になるということは、現在運転している交流電車が乗り入れることができなくなることを意味します。

そこで、常磐線で使われている交直流電車(交流と直流の両方に乗り入れられる電車)E531系と、架線からの電気を使わずに走る気動車(ディーゼルカー)のキハ110系での運転に切り替えられることになりました。

ちなみに直流と交流の切替区間となるデッドセクション(死電区間、死区間=架線に電気が通っていない区間。厳密には交直デッドセクション)は黒磯駅構内から駅北側に移設されます。E531系はそこを通っている間に車両側で使う電気を直流から交流に切り替えます(「車上切替方式」といいます)が、電気を使わないキハ110系は、デッドセクションもそのまま通り抜けていきます。

1959年(昭和34年)の東北本線電化により高速化に貢献した設備も、すでに長距離旅客列車は新幹線に移り、貨物列車も車上切替の交直流電気機関車EH500形へ統一されました。現在日本でただ1ヶ所だけの本線上の地上切替設備は、黒磯駅構内の直流化とデッドセクション移設により、2017年度末で静かに役目を終えようとしています。

10月14日ダイヤ改正の主な内容

  • 常磐線直通の上野東京ラインの電車が朝夕に増発
    • 上り朝ピーク時の品川直通:快速5本→快速5本・普通4本
    • 下り夕・夜間の品川始発:快速3本→快速2本・普通2本
  • 特急「ひたち」「ときわ」の多くが品川駅発着に(データイムから最終までは全列車)
  • 通勤時間帯の東海道線~高崎線直通列車(上野東京ライン)の15両編成化
  • 「ときわ」の本数削減、夕方下り「ひたち」の土浦駅通過
  • 東北線黒磯~郡山間の輸送体系の変更(上記参照)
<参考資料>