7月のことですが、JR北海道が新型気動車(ディーゼルカー)H100形の試作車投入と試験スケジュールを発表しました。
スケジュールが明らかになったことで、量産車の登場によるキハ40形の置き換えも視野に入ってきた感じがあります。そこで、H100形の概要と、以前北海道に行ったときに乗ったキハ40の写真も紹介します。
ローカル線向けの新型気動車として投入されるH100形
画像:JR北海道のプレスリリース(2017年7月12日・下記リンク)より
JR北海道にとってひさびさの普通列車用新型気動車H100形は、ディーゼルエンジンで発電した電力でモーター駆動する、電気式気動車として登場します。
先に試作車投入が発表された、JR東日本の新型電気式気動車GV-E400系ベースに、極寒対策を加えた北海道仕様になります。
H100形の投入目的は、国鉄型気動車・キハ40形の老朽取替用。
キハ40系は、現在でもJR北海道の多くの普通列車に使用されています。しかし国鉄末期に製造されたため、すでに車齢が30年を超えていて置き換えの必要性に迫られていました。2017年3月時点で、JR北海道の一般気動車には車齢30年以上の車両が166両(そのうち、キハ40:128両・キハ143:10両・キハ54:28両)あると発表しています。
そこを、自社で一から開発しないことで製造コストを、電車と同様の走行システムを採用することでメンテナンス・ランニングコストを抑えられるH100形の登場となったようです。
ちなみに、H100形には「DECMO(デクモ:Diesel Electric Car with MOtors)」の愛称がつけられています。
※JR東日本GV-E400系についてはこちら
H100形の試験スケジュールとキハ40形の置き換え
試作車(量産先行車)2両が2018年(平成30年)2月に落成予定です。
その後、2019年(平成31年)3月までの約1年間、走行試験を予定しています。
走行試験の結果次第ですが、スケジュールが予定通り進めば、2019年内には量産車が投入されるのではないかと思います。
H100形の量産車投入=キハ40形の置き換え、ということになるので、2020年代前半には置き換わるのではないでしょうか。
JR北海道のキハ40形
以前、北海道を訪れたときに撮った写真で、JR北海道のキハ40をちょこっと紹介します。
普通 苫小牧行き キハ40-1787 @岩見沢 15-01-28
真冬の北海道、雪の中を走ってきて岩見沢駅に到着したキハ40。反対側の前面は雪でまっ白です。
普通 新十津川行き キハ40-402 @石狩当別 15-09-22
朝もやの石狩当別駅に停車中の新十津川行き。
キハ40-402 @新十津川 15-09-22
新十津川駅に到着したキハ40。お花が出迎えてくれたかのようです。札沼線(学園都市線)用のキハ40はドアが黄緑に塗られています。
普通 長万部行き キハ40-1784 @小幌 15-09-24
もはや「日本一有名な秘境駅」ともいえる小幌駅に着いた長万部行きのキハ40。
普通 長万部行き キハ40-1784 @長万部 15-09-24
上の写真で小幌駅から乗車して、終点・長万部駅に着いたときの写真です。
普通 森行き キハ40-1799 @七飯 15-09-24
七飯駅に着いたキハ40。架線が張られていますが、この時点では電化開業前でした。
普通 木古内行き キハ40-808 @木古内 15-09-24
現在は道南いさりび鉄道に移管された、木古内駅に到着したキハ40。バックに写っているのは建設中の北海道新幹線の駅です。
- JR北海道 ― 新型一般気動車の試作車(量産先行車)について(PDF 653KB/2017年7月12日)