【新型車両】JR東日本が新潟・秋田地区に新型電気式気動車を投入。八戸線にはキハE130系

てつトピてつコラム車両

7月4日、JR東日本が新型気動車(ディーゼルカー)の新造計画を明らかにしました。

今までキハ40系が走っていた新潟・秋田地区に電気式気動車GV-E400系を投入します。

また、八戸線にキハE130系500番台を投入するとも発表しました。両系列の投入で気動車の世代交代が進みそうです。

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国鉄型のキハ40系から新型電気式のGV-E400系へ

JR東日本GV-E400系 イメージ

画像:JR東日本のプレスリリース(2017年7月4日・下記リンク)より

すでに新型電気式気動車の投入計画は2015年に発表されていましたが、今回、形式や具体的な時期が明らかになりました。

形式名とスケジュール

形式名はGV-400系。JR東日本では初の電気式気動車です。

量産先行車として、2両編成1本(2両)、1両編成単行を1本(1両)、計3両を2018年初めに製造し、性能試験などの検証を行います。

その上で、新潟地区には2019年度までに、秋田地区には2020年度にそれぞれ量産車を投入するとしています。

量産車は計63両を製造する予定です。

投入線区

新潟地区には以下の路線・区間に投入します。

  • 磐越西線・信越本線:会津若松~新津~新潟間
  • 羽越本線:新津~酒田間
  • 米坂線:米沢~坂町間(全線)

秋田地区には以下の路線・区間に投入します。

  • 奥羽本線・五能線:秋田~東能代~川部間、弘前~川部~青森間(東能代~川部間が五能線(全線))
  • 津軽線:青森~三厩間(全線)

このうち、奥羽本線で気動車が走っているのは、現在のダイヤで、秋田~東能代間・弘前~青森間で各1往復(男鹿線・五能線直通をのぞく)なので、秋田地区は実質五能線と津軽線向けとなるかもしれません。

八戸線にキハE130系500番台を投入

JR東日本キハE130系500番台 イメージ

画像:JR東日本のプレスリリース(2017年7月4日・下記リンク)より

今までキハ40系が走っていた、八戸線(八戸~久慈間)にも新型車両が投入されます。

こちらはキハE130系(500番台)で、すでに投入されている水郡線(0番台)・久留里線(100番台)用と「ほぼ同一」の車両です。

ただし外観は両線向けとは違っていて、窓の上下に水色のラインが巻かれたデザインとなっています。うみねこをイメージしたマーク部分以外は、側面は京浜東北線のE233系1000番台に近い印象がします。

2両編成(キハE131形+キハE132形)が6本(12両)、1両編成(キハE130形)が6本(6両)、計18両が今年8月から順次落成され、試験走行ののち今年度内に営業運転を始める予定です。

八戸線はキハE130系500番台の投入により、冷房化率100%を達成します。

キハ40系の置き換えとGV-E400系・キハE130系500番台

新潟地区にはキハ110系・キハE120形も走っていますが、両地区ともキハ40系が走っています。2015年の発表時で、新型電気式気動車は「既存気動車を置換える」目的で投入するとしている上、今回の発表でも比較としてキハ40系が挙げられています。

将来的には、新潟・秋田地区以外でもGV-E400系(または更なる後継車両)がキハ40系やキハ100系・110系を置き換えることになりそうです。2015年の発表時には、新型電気式気動車を150~250両投入して「既存気動車を置換える」としているからです。

八戸線を担当する八戸運輸区には、現在キハ40系の一般車両が32両ありますが、キハE130系500番台の投入は18両にとどまります。八戸線のキハ40系は非冷房車でワンマン非対応車両でもあるので、短編成化(ワンマン化)を進めることで、両数は減りつつも運転本数を維持するのかもしれません。冷房化率100%を達成させるために他線から車両を転入させるのは、線区によって車両を統一させる傾向のあるJR東日本の非電化路線では考えづらいからです。

GV-E400系の電気式気動車とは

従来形の液体式気動車は、ディーゼルエンジンで動力を発生させて、トルクコンバータ(液体式変速機)と減速機でスピードをコントロールします。

それに対して電気式気動車とは、ディーゼルエンジンで発電機を回し(ディーゼル発電機)、発電した電気でモーターを動かして走行する車両です。電車の技術を応用することができるのが特徴です。

電気式気動車と、ハイブリッド式気動車との違いは、大まかにいうと充電するバッテリーの有り/無しです(電気式気動車はバッテリー無し)。

<参考資料>

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