JRグループのダイヤ改正が2020年3月14日(土)に実施と発表されました。ダイヤ改正の要点となる内容をまとめました。
東海道新幹線の車両がN700Aに統一されることによるスピードアップ、東京から伊豆へ向かうE261系〈サフィール踊り子〉デビュー、首都圏の中央線で快速と各駅停車の運行系統見直し、新千歳空港アクセスの快速〈エアポート〉増発・特別快速設定などの内容です。
ダイヤ改正と同日に、山手線で約半世紀ぶりとなる新駅・高輪ゲートウェイ駅などの新駅開業もあります。
2020.1.18追記常磐線全線運行再開の決定を受けて、内容を追加しました。
新幹線
- 東海〈のぞみ〉東京~新大阪間が2時間30分以内に。東海道新幹線の全列車がN700Aに統一で時速285km運転、「のぞみ12本ダイヤ」スタート(現在は10本)
- 東海西日本東海道~山陽直通〈のぞみ〉の所要時間を平均2~3分短縮
- 東海〈こだま〉の全列車N700A化で指定席位置を一部変更(16号車→7号車/11・12号車は変更なし)
- 西日本九州〈みずほ〉新大阪~鹿児島中央間で1往復増発、新たに福山駅・新山口駅に〈みずほ〉停車
- 東日本〈はやぶさ〉東京~新青森間で3往復増発
在来線の特急列車
- 東日本〈サフィール踊り子〉E261系デビュー、東京・新宿~伊豆急下田間で最大2往復
〈スーパービュー踊り子〉は廃止、〈踊り子〉の一部がE257系に置き換え - 東日本追記〈ひたち〉3往復が品川・上野~仙台間の常磐線全線で運行再開
- 東日本〈富士回遊〉1往復増発、千葉駅始発も運転開始
- 西日本〈はるか〉新型車両271系投入、全列車9両編成で運転
- 西日本〈くろしお〉が全列車日根野駅に停車
- 西日本〈くろしお〉に使われる「パンダくろしお」の運用が固定化(3・26号(新大阪~白浜間)/6・25号(新大阪~和歌山・海南間))
- 北海道列車名の「スーパー」を廃止、〈スーパー北斗〉〈スーパーおおぞら〉〈スーパーとかち〉を〈北斗〉〈おおぞら〉〈とかち〉に変更
- 北海道〈おおぞら〉にキハ261系を投入、6往復中3往復を置き換え
- 北海道〈北斗〉の停車駅に白老駅を追加(上下24本中19本停車)
- 四国〈南風〉が全列車宇多津駅に停車
- 九州〈かわせみ やませみ〉1・2号を臨時列車化
在来線の快速・普通列車
- 東日本中央線(オレンジの電車)が終日快速運転、各駅停車はすべて総武線へ直通し黄色い電車に
(下り・武蔵境~高尾間の終電到着時刻も繰り上げ) - 北海道快速〈エアポート〉を32本増発し、1時間あたり5本運転(約12分間隔/現在は1時間あたり4本)
- 九州長崎地区にYC1系ハイブリッド車を投入(佐世保線・大村線・長崎本線 佐世保~早岐~諫早~長崎間)
- 西日本広島地区で快速〈シティライナー〉の運転が再開、広島~岩国間に土休日の日中に1時間あたり2本運転(横川駅に新規に停車、宮内串戸駅は通過/西条~広島間でも運転)
- 北海道快速〈エアポート〉に早朝便を新設(手稲始発・札幌5:50発/新千歳空港6:28着)
- 北海道〈エアポート〉に特別快速を設定(2往復/上り朝2本・下り夜2本)
- 北海道区間快速〈いしかりライナー〉を廃止、日中の普通列車を札幌~江別間で4本(現在3本)、札幌~手稲間で5本(現在4本)運転
- 東日本磐越西線の快速〈あいづ〉(郡山~会津若松間)に指定席を導入、1日3往復運転
- 西日本大和路快速が全列車8両化、大阪環状線も全列車8両編成で統一
- 西日本JR宝塚線(福知山線)・日中の丹波路快速・快速が宝塚~新三田間の各駅に停車、“区間快速”に変更(普通列車は宝塚駅折り返し)
- 西日本日中の大和路線(関西本線)~和歌山線直通列車(高田発着)を廃止、王寺駅乗り換えに変更(王寺~高田間は227系で運転)
- 九州香椎線西戸崎駅から博多ゆき直通列車を新設
- 北海道函館本線 長万部~小樽間(山線)に電気式気動車H100形を投入、すべてのワンマン列車を置き換え(キハ201系は従来通り)
- 東日本東北本線 黒磯~新白河間の普通列車を全列車E531系で運転
- 東日本新潟地区にGV-E400系を追加投入、キハ40系を置き換え(磐越西線 新津~会津若松間・米坂線全線・羽越本線 新津~酒田間など)
- 東日本只見線 会津若松~会津川口間にキハE120形を投入
- 東日本追記常磐線 富岡~浪江間11往復で普通列車運行再開、原ノ町駅で運行系統分割
- 西日本きのくに線(紀勢本線) 御坊~紀伊田辺間のワンマン列車に227系を投入、113系から置き換え
駅開業・駅名改称・駅廃止
新駅開業・駅名改称は3月14日、駅の廃止は改正前日の3月13日です。
- 東日本“高輪ゲートウェイ”駅開業(山手線・京浜東北線 田町~品川間/東京都港区)
- 東海“御厨”駅開業(東海道線 袋井~磐田間/静岡県磐田市)
- 四国“南伊予”駅開業(予讃線 北伊予~伊予横田間/愛媛県伊予市)
- 貨物“松山貨物”駅開業(上記・南伊予駅隣接/松山駅から貨物業務を移管)
- 東日本常磐線“佐貫”駅を“龍ケ崎市”駅に改称(茨城県龍ケ崎市)
- 東日本常磐線“Jヴィレッジ”駅を常設駅化(現在は臨時駅/福島県楢葉町)
- 北海道根室本線“古瀬”駅廃止(音別~白糠間/北海道白糠町)
- 北海道釧網本線“南弟子屈”駅廃止(摩周~磯分内間/北海道弟子屈町)
- 東海参宮線の臨時駅“池の浦シーサイド”駅廃止(松下~鳥羽間/三重県伊勢市/現在は実質休止中)
その他
ダイヤ改正に直接は関わらないですが、常磐線の全線運転再開と、長崎駅付近で高架化が実施されます。
- 東日本追記常磐線 富岡~浪江間で運転再開、全線復旧へ(3月14日)
- 九州長崎本線 長崎駅・浦上駅が高架化(3月28日)
2020年3月14日のJRダイヤ改正と同日予定の常磐線 富岡~浪江間運行再開の内容はこちら
3/14に常磐線が全線復旧。仙台直通〈ひたち〉を3往復運転
東日本大震災で不通となっていたJR常磐線の富岡~浪江間が2020/3/14に運行再開。同時に品川・上野~仙台間で特急〈ひたち〉を3往復運行し、上野~仙台間360km余りが1本のレールでつながります。