【速報】小田急の新型ロマンスカー70000形の愛称がGSEと発表

てつトピ列車車両

2018年3月に運転開始予定の、小田急の新型ロマンスカー・70000形の愛称が「GSE」と正式に発表されました。

合わせて、ロマンスカー専用の乗務員新制服と、2018年ダイヤ改正での展望車両運転スケジュールも発表されました。

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「優雅な」赤いロマンスカー・70000形GSE

画像:小田急電鉄のニュースリリースより

GSEとは、「Graceful Super Express」の略。Gracefulは“優雅さ”の意味で、70000形の開発コンセプト「箱根につづく時間(とき)を優雅に走るロマンスカー」から優雅をとってGracefulとしました。

ロマンスカーの伝統である、Super Expressをつけているのも特徴です。すでに初夏には、商標登録が出願されたという話しも出回ってしましたが、ここで正式に発表されました。

最大の特徴は、やはり12年ぶりとなった展望席の復活です。展望席以外の側面の窓もロマンスカー史上最大となる高さを持ち、箱根への優雅な時間を車窓で演出します。

今後、車両の各種試験や乗務員の習熟訓練を経たのちに、70000形GSEは2018年3月中旬のダイヤ改正で1編成が運転開始予定。複々線完成とともに小田急の新しい時代を飾ることになります。

70000形GSEのカラーリング

70000形GSEの塗装は、今までのロマンスカーで広く使われてきたバーミリオン(赤系統の色)が全面に使われているのが特徴です。

車体の色は、赤みが強くバラの色を基調にしたローズバーミリオン。運転席から続く屋根部分は、深い赤でやや紫がかったルージュボルドー。側面の窓下に、細い帯でロマンスカー伝統のオレンジバーミリオンがひかれています。遠目からでは帯がわかりづらいですが、写真で見ると車体より明るいオレンジの帯が窓下に流れています。ただ特設ページのイラストでは車体より濃い色なので、角度によって見え方が違うのかもしれません。

小田急50000形 特急スーパーはこね13号 箱根湯本行き @登戸 17-05-04

現在のフラッグシップ・ロマンスカー、50000形VSE。
小田急50000形 特急スーパーはこね13号 箱根湯本行き @登戸 17-05-04

現在のフラッグシップ車両・50000形VSEが白を主体としているのとは対照的。展望車両のロマンスカーは、赤と白の2種類になりそうです。

現在走っているロマンスカーの色を並べるとこうなります。

  • 7000形LSE:オレンジバーミリオン・グレー・白のロマンスカー伝統色
  • 30000形EXE:茶(ブラウンメタリック)
  • 50000形VSE:白
  • 60000形MSE:青(ブルーメタリック)
  • 30000形EXEα:グレーメタリック(濃淡のツートン)
  • 70000形GSE:ローズバーミリオン

あまり意識していなかったのですが、改めて見るとカラーバリエーションが豊かですね。それでも赤が全面に押し出されたのは始めてです。

70000形GSEの座席・デザイン

70000形GSEの最大の特徴となるのが、50000形VSE以来12年ぶりの登場となった展望席です。両先頭車に16席ずつ設置します。

展望席のフロントガラスは1枚窓なのは50000形VSEと同様ですが、ガラスの取り付け角度と左右の支柱位置の改良、展望席の荷棚をなくすことにより、展望席からの前面眺望を格段に向上させました。

側面窓の高さ(天地寸法)は、ロマンスカー史上最大の100cm。継ぎ目も極力少なくした連続窓を採用しました。10000形HiSEでは眺望を重視したハイデッカー構造がバリアフリー対応に仇となりましたが、70000形GSEでは窓を拡大することで車窓を楽しめるようにしています。

外観デザインは、正面から見るとかなり直線的な印象を受けます。特設サイトの正面画像はフロントガラスが大きく、支柱が目立たなくなっています。

また、同じく特設サイトの側面画像からは、屋根上の機器覆いが運転室からひと続きになっています。今までの展望席付きの車両では運転室部分が盛り上がっていましたが、屋根と一体化されたデザインが特徴的に感じました。

70000形GSEの投入スケジュールと7000形LSEの動向

先週末にはメーカーから輸送(甲種輸送)されて一部の方々には話題になっていました。最終的に7両編成2本がそろう予定ですが、本日のニュースリリースで、2編成のうち1編成は2018年度以降の運転開始予定とアナウンスされました。

70000形GSEの投入は、7000形LSEの置き換え目的もあるので、GSE2本目の投入・運転開始と引き換えに、LSEが引退ということになるかもしれません。

ロマンスカー専用の乗務員新制服

70000形GSEの発表とともに、ロマンスカーに乗務する乗務員の新制服も発表されました。

従来は50000形VSE限定の乗務員制服を採用していましたが、2018年3月のダイヤ改正からはロマンスカー全列車で専用乗務員制服を着用します。

乗務員新制服のジャケットは、50000形VSEのカラーリングに近いクリーム色で、襟のフチの一部がロマンスカー伝統色のオレンジバーミリオンになっています。ボトムスは、30000形EXEαの裾部分のダークグレーより少し明るめのグレーです(男女ともにスラックスです)。

ロマンスカーアテンダントの制服も一新され、紺をベースにしたジャケットとスカートで、こちらは襟のフチのほかボタンもオレンジバーミリオンです。

ダイヤ改正後の展望車両運転パターンも発表

70000形GSEの発表とあわせて、2018年3月のダイヤ改正後の展望車両の運転パターンも発表されました。

ここで重要なのが、展望車両の運行パターンが車種を問わず共通化されました。

展望車両の運転パターンが車種を問わず共通化

従来のダイヤでは、列車ごとにロマンスカーの車種はある程度決められていました。

しかし70000形GSEの発表とともに、「展望車両での運行パターン」として、土休日4行路※1※2・平日3行路が発表されました。この運行パターンの最後に、展望車両として70000形GSE・50000形VSE・7000形LSEがまとめて挙げられています。

そのため、2018年3月のダイヤ改正からは、展望車両3種類が使われる列車は限定されましたが、展望車両のうち各系列は限定されなくなりました。

例えば、現在のダイヤでは平日下り・新宿10:10発のスーパーはこね13号はVSE限定です。これが2018年3月改正以降では、平日下り・新宿10:00発のスーパーはこね号は展望車両での運転ですが、GSE・VSE・LSEのうちどれかで運転されるということです。

ただし、各日の行路については、ホームページにてお知らせする予定とされているので、どの行路にどの車種が入るかはわかるようです。

※1:土休日のうち1行路(行路(4))については、展望車両ではない60000形MSEで運行する場合があり
※2:行路≒運用。現在はVSE×2本・LSE×2本、ここにGSE×1本が加わり、LSE×1本が離脱するとなると、展望車両は4本配置の4運用(土休日ダイヤ)となります

<参考資料>

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