JR北海道の特急「旭山動物園号」用キハ183系0番台が、2018年3月25日をもっての引退が決定しました。「旭山動物園号」編成を皮切りに、今後0番台通常車両の引退も予想されます。
子どもに人気の「旭山動物園号」が3/25でラストラン。引退へ
JR北海道 キハ183系 特急旭山動物園号 札幌行き キハ183-4 @旭川 15-09-23
2007年4月にデビューした「旭山動物園号」。2018年3月で11年の歴史に幕を下ろすことになりました。
外観は動物の絵が描かれた全面ラッピング、旭川寄りの先頭車両は1両まるごとフリースペース「モグモグコーナー」で、ぬいぐるみや記念撮影スポットのあるプレイスペースだったり、各車両にぬいぐるみがそのまま座席になった「ハグハグチェア」があったりと、子どもが楽しく遊べる車両になっていました。
ラストランでは着ぐるみスタッフ「モグモグメイト」が2〜3種類の動物の着ぐるみに包み、記念撮影も楽しめます。そのほかにも特典を準備しているとのことです。
元となった車両は旧国鉄時代に造られ、特に両先頭車両は1981年(昭和56年)製で車齢36年と、老朽化による引退となりました。
ラストランの概要は次の通りです。
- 運転日:2018年3月24日(土)、25日(日)
- 時刻(2日間共通):
- 下り:札幌 8:24発 → 旭川 10:09着
- 上り:旭川 15:41発 → 札幌 17:22着
- 停車駅(上下共通):岩見沢・滝川
- 座席:全車普通車指定席(1号車はフリースペース)
- 車両:キハ183系 5両編成(「旭山動物園号」専用ラッピング車両)
- 乗車特典:乗車証明書のプレゼント(下りはキリン、上りはホッキョクグマのデザイン)
ラストランでのセレモニーも予定されています(詳細は1月下旬頃に発表予定)
3/4には「旭山動物園号」貸切でツアー専用の団体臨時列車も
3月25日のラストランを目前に、3月4日(日)にはクラブツーリズム貸切で「旭山動物園号」編成による団体臨時列車も運転されます。
旭川→札幌間の上りのみの運転で、時刻はラストラン時と同じですが、乗車には関連するツアーへの参加が必須です。
現在のところ(12月1日時点)、3月3日(土)東京発で温泉と旭山動物園を楽しむ1泊2日のツアーと、3月4日(日)東京発で旭山動物園と札幌自由行動の1泊2日ツアーが発表されています(どちらも空席あり、往復飛行機利用です)。今後ほかにも追加されるかもしれません。
詳しくはクラブツーリズムのホームページへ。
「旭山動物園号」引退に際して
まず、冬の寒さが過酷な北海道で36年の長きにわたって走り続けてきたことに、おつかれさまと感謝です。
「旭山動物園号」編成はキハ183系の中でも最古参の0番台、特に両先頭車両は現役最古です。
すでにキハ261系の投入も告知されていたので驚きはないですが、ついに来たる時が来たといった感です。今年の夏は運転されすに、代わりで789系0番台の「ライラック旭山動物園号」でしたからね。
今後、残る通常車両のキハ183系0番台についても発表があるかと思います。そろそろ来年春のダイヤ改正が発表される頃なので、場合によってはキハ183系0番台に一気に注目が集まるかもしれません。
鉄道利用・観光促進のためにも新たな「旭山動物園号」専用編成を
上にも書きましたが、今年の夏は789系0番台の座席を一部開放した「ライラック旭山動物園号」が運転されました。
ただあくまでも通常車両を一部改装したものでした。1両まるまるプレイスペースのキハ183系「旭山動物園号」にはおもしろさでかなわかなったのでは。
専用の臨時列車とまではいかなくても、1両すべて改装した車両があってもいいのではないかと思います。見本となるのは、JR四国のアンパンマン列車やゆうゆうアンパンマンカーです。
観光は飲食や宿泊など、ほかにも波及効果があるので、JR北海道の自助努力に頼みっぱなしでなく行政の支援もあればと思います。車両の改装費用の一部を捻出するなどです。いきなり赤字路線を上下分離で引き受けるよりかは、こうした観光支援からの方がかかわりやすいのではないかと考えます。
- JR北海道 ― 11年間ありがとう! 特急旭山動物園号 ラストラン(PDF 470KB/2017年12月1日)