新神戸や長田の接続案を比較してみた~阪急神戸線・神戸地下鉄直通計画

10月に動き出した、阪急神戸線と神戸市営地下鉄西神・山手線の乗り入れ計画。

両線の接続地点に三宮駅以外にも、新神戸駅や長田駅でも検討していることが明らかになりました。

両案でのメリット・デメリットもあげてみました。

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接続駅を三宮だけでなく、新神戸や長田・板宿などでも検討

Photo by Onagadori (2012) [CC BY-SA 3.0]
阪急8000系 特急 梅田行き 8008編成 8008 @夙川 12-02-21(ウィキペディアより)

11月24日付で神戸新聞が報じました。

従来、阪急側は三宮から地下鉄へ乗り入れを検討しているとされてきました。

その後の協議で、市側が新神戸駅と、長田駅や板宿駅など西側での接続も打ち出したようです。

両者は協議を加速し、年度内にも候補を実現可能な2つ〜3つの案に絞るとしているようです。

新聞記事による、接続箇所ごとのメリット・デメリット比較

接続箇所に今回追加された、新神戸駅と西側接続地点のメリットとデメリットを新聞記事からまとめました。

新神戸駅接続のメリット

  • 阪急の乗客が新幹線を利用しやすくなる
  • 新神戸駅一帯のにぎわいづくりにつながる
  • 市道の地下にトンネルを掘るため用地を確保しやすい
  • 三宮に比べて地下空間が広く取れる

※項目すべて神戸新聞の記事からの引用(項目付けは筆者による)

市街西側(長田駅・板宿駅など)接続のメリット・デメリット

  • 神戸高速線を利用するので工事費が抑えられる
  • 市が再開発に注力する新長田地区の活性化も期待
  • 阪神電車とも相直が可能
  • 神戸高速鉄道や阪神電気鉄道、山陽電気鉄道とも協議が必要

※項目すべて神戸新聞の記事からの引用(項目付けは筆者による)

直通構想自体の懸念事項(デメリット)

  • 1千億円は下回らないという巨額の事業費
  • 三宮のターミナル機能低下についても、駅前の商業施設からは「乗り換えがあってこそ商業は成立する」と懸念

※項目すべて神戸新聞の記事からの引用(項目付けは筆者による)

個人的な感想によるメリットとデメリット

新聞記事を受けて、個人的にですがメリットとデメリットについて考えてみました。

新神戸駅接続のメリットとデメリット

新神戸接続で、阪急神戸線から新幹線利用がしやすくなる?

確かに新幹線利用には便利になるように見えます。

しかし、阪急神戸線が新神戸駅に乗り入れても、恩恵を受けるのは主に沿線西側です。だいたい西宮北口駅から西側。

さらに、新神戸駅から岡山・博多方面に行くには便利ですが、新幹線で向かうのはどちらかというと東の名古屋・東京方面が多いと思います。東に向かうのに、一度逆方向の西に向かうのは心理的にブレーキとなる可能性も。

また、新大阪連絡線ができれば、十三駅で乗り換えが必要とはいえ、新大阪駅に出ることもできるようになります。東京方面に行くのに、こちらの方が心理的負担は軽いと思います。

何よりも名古屋・東京方面へは、新大阪からの方が始発も多数あり本数も多いです。

神戸線で三宮に行く人にとってはデメリットしかない

あくまで現在のダイヤでの検証ですが、阪急神戸線で三宮に向かう人にとっては、デメリットしか考えられません。

地下鉄直通が特急となると、この特急で三宮に行くには、新神戸~三宮間の地下鉄の運賃を払うか、西宮北口で普通に乗り換えて三宮に行く、のどちらかになります。直通を特急以外の種別で運転するにしても、やはり途中で三宮方面の電車に乗り換える必要があります。

逆に、神戸線内の速達性を重視し、特急は従来通りで、直通を普通にすると、今度は地下鉄直通の利用者が恩恵を受けられません。西神中央から梅田に速く直通するから価値があるのであって、遅いと直通効果は下がってしまいます。

三宮に行くのに、特急か普通のどちらかとはいえ、乗車チャンスが減るなど、デメリットでしかないと思います。

市側にとっては現状維持に近いのはメリット

現在の地下鉄のダイヤは、日中は新神戸駅発着と北神急行直通の谷上駅発着が交互に運転しています。地下鉄側にとっては、新神戸止まり(始発)の電車をそのまま阪急に直通できます。運転間隔は変わるかもしれませんが、行先は新神戸行き(止まり)が梅田行きになるだけで、直通運転にありがちな見慣れない行先が登場することもないです。

また、地下鉄の起点に接続させるので、直通運転を始めても地下鉄側は収入の取りこぼしもなくて済みます。

地下鉄の利用者にとっては、直通運転が始まっても使い勝手が今のままあまり変わらないで済むのはメリットです。

新神戸駅接続は、運営面では神戸市にとってメリット、阪急にとってはデメリットといえそうです。

新神戸駅接続のメリットとデメリットまとめ

  • ○ 新神戸駅からの博多方面の新幹線利用に便利
  • ○ 地下鉄の利用者にとって使い勝手があまり変わらないで済む
  • △ 新幹線東京方面は新神戸駅乗り換えだと一度逆方向に向かい心理的にブレーキ
  • △ 新大阪連絡線ができれば十三駅乗り換えで始発の多い新大阪駅に出られる
  • × 地下鉄直通の特急で三宮に行くには新神戸~三宮間の地下鉄の運賃が必要
  • × 地下鉄直通が普通だと直通効果が減る

長田駅接続のメリットとデメリット

既存の神戸高速線を活用できるのが最大の利点です。阪神電車も直通でき(実際に直通するかは別問題)、建設費も抑えられます。

ただし、建設費を抑えられるといっても1千億円を超えることに変わりはないです。理由として推測できるのは、すでに両線ともに地下線のため、連絡線や分岐部分の立体交差の工事を、すべて地中で、しかも営業しながら進める必要があるからだと思います。

ほかにも、山手地区は直通の恩恵に預かれないこともあります。

西神地区からは、三宮に行くときはそのまま地下鉄で行ける一方、新開地・高速神戸・梅田にも直通で行けて、目的地により行先を選択できるようになります。今までは三宮接続しか明らかになっていなかったために思いもつかず盲点でしたが、意外とこの案がベストアンサーかもしれません。

長田駅接続のメリットとデメリットまとめ

  • ○ 神戸高速線を活用できる
  • ○ 阪神電車も直通可能
  • ○ 西神地区からは目的地により行先の選択肢が増える
  • △ 建設費を抑えられるといっても1千億円を超える
  • × 山手地区は直通の恩恵に預かれない
<参考資料>

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