東京メトロ銀座線で長らく走っていた01系車両が、3月10日に引退(営業運転を終了)します。
2012年に、現在のメイン車両となる1000系が登場して以来、少しずつ数を減らしてきましたが、今は01系最後の1編成が3月10日のラストランに向けて走っています。
そこで引退直前の01系を見てきました。
まずは1本しかない01系を捕まえないと。
上にも書きましたが、現在01系は1編成しか走っていないです。ただ銀座線は他の路線と違って直通運転をしていないですし、ほとんどの列車が浅草と渋谷の間を行ったりきたりしているので、根気よく待てば出会える可能性が高いです。
確実に出会えるのではなく、「可能性が高い」と書いたのは、昼間などでは車庫に入っていることもあるからです。実は、昨日の特別快速館山行きで千葉まで行ってから、40分くらい待ってみたのですが出会えませんでした。
そこで、今日は待っている時間を本数の多い夜に変えてみました。
昨日は銀座駅で待っていたのですが、今日は上野駅で待ってみました。
まぁほとんどは1000系なのですが、40分くらい経てば走っている車両が一巡するので、01系が来るまではひたすら待ちます。
20分あまり待っていると、ホームでの接近の案内アナウンスが流れたあとに、今までとは違った轟音を立ててくるので「もしや」と思っていたら、その通りに01系が入ってきました。
最後だし、あらためて01系の特徴を。
入ってきた電車に乗り込みます。
この、ドアの上に設置されている路線図は、今走っている位置と次の駅、左右どちらのドアが開くかがランプで示され、登場時は画期的に感じたものです。同様のものは今でも丸ノ内線の02系で使われていますが、銀座線の01系はこれが最後です。
ドアの開閉時にはチャイムが鳴ります。今となっては多くの車両にありますが、これも登場当時は画期的でした。
ボケてしまっていますが、渋谷寄り先頭車の01-130の銘板。
右側が中吊り広告で隠れてしまっていますが、メーカー銘板。平成3年(1991年)製造なので、車齢26年です。
同じく渋谷寄り先頭車01-130の車体に取り付けられたナンバー表示です。
表参道駅に着いた渋谷行きの01系電車です。
沿線ではホームで写真に収める人も何駅かで見かけました。銀座線のホームは電車の長さぎりぎりになっている駅が多いのですが、いくつかの駅ではホームの長さに少し余裕のあるところもあります。私は下調べはしなかったのですが、あらかじめ調べておくと写真を撮りやすいかもしれませんよ。
いま走っている通勤電車の装備のきっかけとなった01系。
1983年にデビューした01系もあと1本のみ。その後の02系などゼロシリーズの最初の形式で、ドアチャイムやドア上の車内案内表示といった、今の車両に取り付けられている装備が30年以上前の時点で備え付けられていました。先見の明があったということで、あらためて見て今に続く通勤電車のトレンドの原型を作った系列と言えます。
例えばJR東日本だと、その後にドアチャイムは209系で、案内表示は同じく209系でLED表示のものが登場し、山手線用のE231系500番台で車内モニターが登場しました。東京メトロでも1000系の最新のものや13000系では車内モニターが3画面まで増えています。
現在の多くの車両のトレンドを作った01系に、機会と時間があれば、最後の姿を見に行ってみてはいかがでしょうか?