先日、吉祥寺に行ってきました。雰囲気のいいカフェがあるとのことで、そこに行ってきました。
吉祥寺といえば、住みたい街ランキングで2015年まで5年連続で関東1位になった、東京でも人気の街です。2016年版では1位を恵比寿に譲ったものの、それでも2位になっています。飲食店や衣料品店が充実し次々と新しいお店ができ、井の頭公園の緑があり、周辺は静かな住宅街。それでいて新宿と渋谷まで電車で20分くらいで行けるアクセスのよさから人気のようです。
そんな吉祥寺ですが、東京23区ではなく、武蔵野市にあります。有数の繁華街があるため、街の雰囲気から23区にあると思っている方もいるかもしれませんが、東京都の中でも23区(と伊豆・小笠原諸島)以外の多摩地域にある街です。東端で限りなく23区に近いですが(実際に東隣の杉並区西部は歩いて行けます)、23区ではないのです。
都内とはどこのこと?
さて、「吉祥寺って都内だよね?」と思っていたあなた。これを知って「都内じゃないのかよ!」って驚いたかもしれません。
そうではなくて、「いや、23区じゃないし。」って思っていた方もいるでしょう。「23区じゃないけど、都内には違いないよね?」と思っているかもしれません。
それでは、「都内」とはいったいどこを指すのでしょうか?
都内について、辞書を引いてみると、例えば
- みやこのなか。
- 東京都の行政区域内。特に、二三区内。
(大辞林第三版より)
とされています。広辞苑第六版でも同様の意味となっています。
現在、1.の意はあまり使われず、多く使われるのは2.の意だと思いますが、「特に」の前後でさらに2つに分かれています。
このことからも「都内」とは、東京都の全域と、23区の2つの意味があることがわかります。
なので、
- 吉祥寺は都内。
- 吉祥寺は都内じゃない。
は、どちらも正解ということになります。
「東京都内」が都全域のこと
「都内」ということばの意味が2つあるということは、人によってどちらの意味をとらえているか違うということになります。
話す(書く)人と聞く(読む)人で同じ意味の認識であれば問題ないですが、都全域か23区だけかで違っている場合には、意味のかけ違いや誤解がおきてしまいます。
誤解を防ぐには、認識をそろえるか、別の言葉を使うといったことがあります。
しかし、認識をそろえるのは、その人の価値観などにもかかわるので、難しいかも。そのため、別の言葉を使う方がいいでしょう。
23区を指す場合は、「23区内」または「区内」。東京都全域を指す場合は、「東京都内」(東京都の、内側)とするのがわかりやすいと思います。