あけましておめでとうございます。
昨年11月から始めた本ブログですが、まだ浅いとは言え新年を迎えることができました。
本年もよろしくお願いします。
さて、新年最初のブログ記事ですし、本年2017年の旅行トレンドについて勝手ながら予測してみました(あくまで個人の予測です)。
いよいよクルーズトレインの旅が本州にも。
2016年は北海道新幹線、2015年には北陸新幹線(長野~金沢間)と、ここ2年は新幹線の開業が相次ぎ、旅行先として広がりを見せましたが、さすがに新幹線は次々とできるはずもなく今年はこういった形でのブームはなさそうです。
その代わりに、2017年は本州の東西でもクルーズトレインの旅が始まります。
東の「TRAIN SUITE 四季島」(JR東日本)と、西の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」(JR西日本)です。
東北・甲信越・中国地方の自然や文化・食を堪能しながらゆっくりと列車の旅を楽しめるものです。
それぞれの列車によるツアーは上記リンクから公式サイトを見ていただくとして、今までは九州の「ななつ星in九州」だけだったのが、関東と関西の2大都市圏から出発する2つのクルーズトレインが運行するので、身近に感じる方も多いのではないでしょうか。
もちろん、ツアー代金は高額なのでなかなか手が出るものではないですが、関東と関西から発着するために、乗らなくても目撃することでクルーズトレインの旅が広がったのを実感できそうです。
目にする機会が増えるということで、いつかは乗ってみたい憧れの列車というイメージが広がれば、長期的には国内旅行の更なる広がりが期待できそうです。
今までは移動する手段でしかなかった列車そのものが旅の目的になる、クルーズトレインが運行開始される2017年は、もしかしたら国内旅行のトレンドとしてターニングポイントとなる年になるかもしれません。
旅行でもモノ消費からコト消費へ加速。
ここ近年で、何かを「買う」ことから、「体験」することにお金の使い道が変わってきている傾向があります。いわゆる、「モノ消費」から「コト消費」に移行してきていることですが、2017年もその傾向は変わらないでしょう。
むしろ旅行こそコト消費への移行が強く、過去の物見遊山的な観光から、どこに行って何を体験する、という様にトレンドは変化しつつあると思います。
トレンドの変化の理由として、モノ消費から離れるきっかけには
- すでに子供の頃から旅行に行くことが多く、大人になった時点ですでに多くの観光地に行っている
- 見学する観光地に行っても「ふ~ん」と感じるだけで、大したことがないのがわかってしまった
といったことがあります。それに対してコト消費へのきっかけとして、
- 普段できない非日常的な体験がしたい
- 好きなものをさらに突きつめたい
- 休暇もお金も限られている中で、日々の生活をリフレッシュしたい
などではないでしょうか。
コトのひとつ目は、例えば大自然の中でのアクティビティ、伝統工芸品の制作体験、古民家宿での宿泊やふれあい、など。
ふたつ目は、食べ歩きや城めぐり、聖地巡礼、秘境駅探訪など。
みっつ目は、観光しないでリラクゼーションのために温泉に行くこと、などが挙げられます。
その前の、モノ消費から離れるきっかけとして挙げたのは、日本の観光の問題点を反映しているので機会があれば別に記事を書きたいと思いますが、コト消費の背景は今の社会や経済状況を反映しているとも言えます。
かつて、高度成長期は旅行そのものをした人が多くなかったので国内旅行がブームになりましたが、昭和の終わり頃には観光地に行くことは身近になり、さらに2000年代に入ってからは低成長の人口減社会でストレスがたまりやすい、SNSによって同じ趣味を持つ人同士がつながりやすくなった、ことによって変化しつつあるのではないでしょうか。
特にSNSの影響は大きく、2010年代に入りその傾向が強くなっていますが、旅行でのコト消費への動きも更に進むでしょう。
国内では東海地方に注目。
国内の観光地では北海道と沖縄の人気が根強いです。やはり本州・四国・九州とは違う食や自然、沖縄には独自の文化もあります。どちらも何度も行きたくなる奥深い魅力があります。
新たにできる施設では、名古屋の金城ふ頭に4月1日オープンするレゴランドジャパンに注目が集まっているよう。屋内型施設は東京と大阪にありますが、屋外型の施設は日本初。キッズテーマパークなのでファミリー層に人気が出そうです。
また、今年の大河ドラマは『おんな城主 直虎』ですが、恒例?となっている「大河ドラマ館」が今年も舞台とロケ地になっている浜松にできます。ゆかりの地である龍潭寺(りょうたんじ)を含む湖北五山、周辺にある遠州三山の古刹めぐりなどで人が集まるかも。ドラマ自体の人気に左右され、昨年の真田丸の人気が高かったですが今回はどうなるでしょうか?
海外は燃油サーチャージ再適用されるも、ハワイに注目。
このブログで海外について扱うのはこれが初めてなのですが、海外方面では、まず2月からJALとANAで燃油サーチャージが再適用されます。
正確には、2月の発券分から適用です(出発ではないです)。最大となる北米・ヨーロッパ方面などで片道3,500円と、かつての何万円もした頃に比べれば安いですが、それでも負担増には変わりません。
燃油サーチャージ再適用は円安の影響によるものですが、OPEC総会で原油の減産が決まったために原油価格上昇も見込まれるので、更なる燃油サーチャージ額の上昇もあり得ます。
ここ数年、安くて近場のアジア方面への人気が上昇しつつありましたが、ただでさえテロ不安のあるヨーロッパ方面は減少傾向になるかもしれません。
ヨーロッパに対して、同じく燃油サーチャージが高額なアメリカ本土(北米)方面ですが、こちらは直行便が増え、さらにトランプ現象がいい意味で注目を集めたことで、あまり影響はないように思われます。
その中で今年海外で注目なのは、ハワイかもしれません。
人気は堅調なうえに、昨年末には羽田からハワイ島(コナ)への直行便が6年ぶりに就航したことにより、今まで乗り継がなくてはいけなかったハワイ島が近くなりました。
上のコト消費にも関連しますが、大自然が残っているハワイ島は、今までホノルル(オアフ島)しか行ったことのない人でも魅力に映り、近い(時間が短い)となれば尚更です。ただでさえリピーターも多いハワイですが、改めて注目してみるのもいいかもしれません。
<参考資料>
- All About「2017年旅のトレンドは?テーマパークに新たな旅も」
- 女子旅プレス「2017年の旅がもっと楽しくなる!注目の国内旅行&海外旅行先総チェック」
- ブッキング・ドットコムが予想する2017年の旅行業界の8大トレンド
- DeNAトラベル「『2016-2017年の旅行トレンド』に関する調査を実施」(PDFファイル)
- 読売新聞(YOMIURI ONLINE)「国際線の燃油サーチャージ復活へ…2月以降発券」(元記事はリンク切れ)
- 東洋経済オンライン「ハワイ空の旅で火花、JALが王座から陥落へ」